内部統制システムとは?構築目的やメリットなどわかりやすく解説
一定の規模を有する会社においては、取締役会が、会社で行われている業務の執行や計算について、適正かつ効率的に進められているかどうかチェックすることは容易ではありません。
このことは、規模が大きい会社であればあるほど、より難しいといえるでしょう。
会社が業務執行や計算を適法に行うことは、企業のレピュテーションを維持するうえで必要不可欠なものといえます。
また、業務執行や計算を効率的に進めることが、企業の価値・レピュテーションを向上させることとなります。
そこで、取締役および各現場の長が、業務執行の手順を定め、不祥事の兆候を発見し是正できるような情報伝達を可能とする人的組織を組み立てることが求められています。
このページでは、内部統制システムとは何か、また、その構築目的や、メリットについてご紹介します。
内部統制システムとは
内部統制システムとは、会社における業務執行や計算の適正(法令・定款)と効率化を確保するための体制を構築するシステムのことをいいます。
会社法施行規則100条1項等に、内部統制システムの構築のために決定するべき事項が定められていますが、具体的な体制の内容は、各会社の実体によって、取締役がその善管注意義務にしたがって決定します。
例えば、経営者から従業員へ、また、その逆の方向への情報が確実に伝達される仕組みを構築すること、決裁などの報告を義務付けること、これらが確実に機能しているかどうかモニタリングできる仕組みを構築すること、一人一人が遵守する意思を持つように意識向上のための機会を設けること、などが挙げられます。
内部統制システムの構築目的
では、内部統制システムは何故構築する必要があるのでしょうか。
株式会社のような営利法人の目的は、究極的には、利益を生み出すことです。
そのため、内部統制システムの構築は、企業価値の向上をその目的としています。
内部統制システムの構築の直接的な目的としては、以下のものが挙げられます。
①業務の効率性の向上・適切化
不適切な事業活動を費用対効果的に合理的な程度にまで費用を下げること。
そのためには、効率的に運用しコストを下げることが求められます。
②財務に対する信頼
多くのステークホルダーが興味を持つ財務に対して、信頼を獲得することで、株主や潜在株主からのレピュテーションの向上が期待できます。
③資産の保全
従業員による横領のリスクなどがわかりやすいものですが、これらのリスクを捉え、リスク管理を行う体制を作ることで、資産が流出しないで、会社の者として保持することが可能です。
内部統制システムのメリット
不正な決裁や、不正な業務執行といったあらゆる想定される不正行為の兆候を察知し、未然にこれを防止し、社会的信用度を向上させ、業務効率を向上させることが最大のメリットです。
業務を行うものの手順・マニュアルを作成することで、従業員の事業活動も明確になり、ミスの誘発が少なくなることが期待できます。
以上から、最終的な目標である、企業間競争で勝つために企業価値の向上の実現が期待できます。
内部統制システムの構築に関してお困りの方は法律事務所プリウスまでご相談ください
内部統制システムの構築は、多様化する企業間の競争の中で生き抜くために必須の業務であり、取締役会が行うことを善管注意義務の内容として要請されているものです。
もっとも、内部統制システムの構築は、企業が多様化していることや、株主の会社に対する監視の目が厳しくなってきている今の時代、盤石なものを作り上げる必要があり、そこには、極めて専門的な知識と経験が必要となってきます。
そこで、経験豊富な弁護士に依頼をすることで、内部統制システムの構築について法的な助言を受けることが期待されます。
法律事務所プリウスでは、企業法務に関するご相談を承っております。
お気軽にご相談ください。お待ちしております。
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Lawyer弁護士紹介
専門家名 |
山田 和哉(やまだ かずや) |
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所属 |
大阪弁護士会 大阪弁護士会遺言相続センター運営委員会副委員長 |
略歴 |
甲陽学院高等学校 卒業 京都大学法学部 卒業 神戸大学法科大学院 修了 |
資格 |
ファイナンシャルプランナー(AFP)認定者 日商簿記3級 |
専門家名 |
式森 達郎(しきもり たつろう) |
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所属 |
大阪弁護士会 |
略歴 |
関西学院大学高等部 卒業 関西学院大学法学部 卒業 大阪大学高等司法研究科 修了 総務省 行政管理局 公共サービス改革推進室 任期満了 |
Office事務所概要
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