News民事訴訟での「和解」にも相応の主張立証が必要です。
民事裁判の多くが、判決ではなく「和解」で終了する、という話を聞いたことがある方も多いかと思います。実際、弊事務所が取り扱っている民事裁判でも、多くの事件では終盤に「和解」の交渉を行い、ほとんどの事件が「和解」で終了しています。
「和解」は、双方の当事者が主張をお互いに譲歩することで紛争を終了させることをいいます。双方が合意したうえでの解決、ということになりますので、支払うことになった金額を任意に払ってもらえる可能性が高いこと(強制執行をしなくてよい)、内容についてある程度柔軟な内容での解決ができること、敗訴の判決が出るリスクを回避することができること、紛争を早期に解決することができるなど、判決による終了に比べてメリットが多くあります。
ただ、「和解」というと、金額の交渉だけで決まる、との印象を持たれることが多いのですが、裁判での和解はそうではありません。先ほど、裁判での和解の交渉は「終盤」に行われる、と書きました。そのとおり、裁判での和解は、双方が主張や証拠の提出を尽くしたうえで、それが出揃った終盤に協議が行われます。
それまでの間に、当事者は勝訴判決を目指して訴訟活動をしていかなければなりません。その上で、裁判所が、どちらの主張がより認容されるべきか、つまり、どちらがより勝訴に近いかを考慮した上で、和解案を提示します。当然のことながら、裁判所から示される和解案の内容は、裁判所が勝訴に近いと考える側に有利な内容になります。
裁判上の和解とは、お互いの考える金額の中間を取って、というような単純な話ではないのです。
ですので、最終的に和解で解決するとしても、より有利な内容の和解とするために、勝訴を目指した訴訟活動をしていく必要があります。和解で終わらせるから訴訟活動はカンタンに、とは全くならないのです。
弊事務所では、民事裁判を進めるにあたっては、より有利な解決を導くよう主張立証を尽くし、また、解決にあたってはご依頼者様の意向を踏まえ、和解も含めたよりよい形での解決を目指して参ります。
最新の記事
バックナンバー
- 2025年3月 (1)
- 2025年2月 (1)
- 2025年1月 (3)
- 2024年12月 (1)
- 2024年11月 (2)
- 2024年10月 (1)
- 2024年9月 (1)
- 2024年8月 (1)
- 2024年7月 (1)
- 2024年6月 (2)
- 2024年5月 (2)
- 2024年4月 (2)
- 2024年3月 (3)
- 2024年1月 (1)
- 2023年12月 (1)
- 2023年11月 (1)
- 2023年8月 (1)
- 2023年7月 (1)
- 2023年1月 (1)
- 2022年12月 (1)
- 2022年7月 (1)
- 2022年3月 (1)
- 2021年12月 (2)
- 2021年8月 (1)
- 2021年4月 (2)
- 2021年3月 (2)
- 2020年12月 (4)
- 2020年10月 (2)
Knowledge基礎知識
-
債権回収を弁護士に依...
取引先への売掛金や貸付金等で、支払いが滞納されていたり、うやむやにされてしまっていることがあると思います。債権を放置すると、民法の時効規定にかかり消滅し、い回収不能になってしまいますし、また時間の経過とともに証拠が見つか […]
-
問題社員の退職勧奨・...
従業員・社員の中に問題のある社員がいて、解雇しようかとお悩みのことはないでしょうか。実は法律上、解雇にはとても厳しい制限があり、理由が不十分なままに解雇をすると不当解雇として訴えられてしまうことがあります。労働契約法16 […]
-
労働者(従業員)側の...
職場の人間関係や、会社から残業代を支払われていない、労働組合活動をしたら嫌がらせを受けた、家族の介護があるのに遠くに転勤させられそうだ、上司からセクハラ・パワハラを受けている、理不尽な理由で解雇されてしまった、など、様々 […]
-
現在の住所が不明な場...
売掛債権や、貸金債権の回収をしようと思ったものの、住所のあるはずの場所にもういない、連絡がとれないという場合、どうすればいいのでしょうか。相手方の所在地がわからない限り、コマを進めることができませんので、難しい問題です。 […]
-
仮差押と差押の違い
売掛金の請求や貸金の返還などを裁判で主張し、勝訴の判決を得た場合、相手が任意に支払わなければ、相手の財産や債権を差し押さえることで、請求の内容を実現することができます。これが「差押」です。しかし、「差押」で請求の内容を実 […]
-
内部統制システムとは...
一定の規模を有する会社においては、取締役会が、会社で行われている業務の執行や計算について、適正かつ効率的に進められているかどうかチェックすることは容易ではありません。このことは、規模が大きい会社であればあるほど、より難し […]
Keywordよく検索されるキーワード
-
- 離婚 弁護士 相談 神戸市
- 債権回収 弁護士 相談 芦屋市
- 労働問題 弁護士 相談 芦屋市
- 相続 弁護士 相談 大阪市
- 債権回収 弁護士 相談 西宮市
- 離婚 弁護士 相談 尼崎市
- 不動産トラブル 弁護士 相談 芦屋市
- 企業法務 弁護士 相談 芦屋市
- 企業法務 弁護士 相談 西宮市
- 離婚 弁護士 相談 芦屋市
- 顧問弁護士 弁護士 相談 芦屋市
- 相続 弁護士 相談 西宮市
- 離婚 弁護士 相談 西宮市
- 相続 弁護士 相談 尼崎市
- 労働問題 弁護士 相談 尼崎市
- 債権回収 弁護士 相談 尼崎市
- 労働問題 弁護士 相談 西宮市
- リーガルチェック 弁護士 相談 芦屋市
- 離婚 弁護士 相談 大阪市
- 交通事故 弁護士 相談 神戸市
Lawyer弁護士紹介

弁護士 |
山田 和哉(やまだ かずや) |
---|---|
所属 |
大阪弁護士会 大阪弁護士会遺言相続センター運営委員会副委員長 |
略歴 |
甲陽学院高等学校 卒業 京都大学法学部 卒業 神戸大学法科大学院 修了 |
資格 |
2級ファイナンシャル・プランニング技能士 日商簿記3級 |

弁護士 |
式森 達郎(しきもり たつろう) |
---|---|
所属 |
大阪弁護士会 |
略歴 |
関西学院大学高等部 卒業 関西学院大学法学部 卒業 大阪大学高等司法研究科 修了 総務省 行政管理局 公共サービス改革推進室 任期満了 |
行政書士 |
柏井 千尋(かしい ちひろ) |
---|---|
所属 |
大阪府行政書士会 北支部 |
取扱業務 | 自動車登録、各種許認可等申請 |
※行政書士柏井千尋は、「行政書士事務所プリウス」として、法律事務所プリウスとは独立して行政書士業務を行っております。
Office事務所概要
事務所名 | 法律事務所プリウス |
---|---|
所在地 | 〒530-0047 大阪市北区西天満5丁目1-9 大和地所南森町ビル4階 |
TEL | 06-6360-9824 |
FAX | 06-6360-9823 |
対応時間 | 9:00~18:00 ※時間外対応可能(要予約) |
定休日 | 土・日・祝 ※休日対応可能(要予約) |