News気をつけたい法律事務所の広告 その2
法律事務所プリウスの弁護士の山田です。
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
前回、法律事務所の広告に表示されている相談件数が多すぎる、という点について少し解説させていただきました。結論として、かなり数字を「盛っている」のではないかということになりましたが、実はそれ以外にも、この事務所の広告には不誠実な点があります。
それは、広告に登場する人物の写真です。
この事務所の広告に登場する人物は、スーツの襟に弁護士バッジのような金色のバッジを付けていました。また、不貞慰謝料の請求の広告には、女性の弁護士のような人物の写真が掲載されていました。
ところが、その事務所を調べてみると、そもそも女性の弁護士は在籍していません。また、在籍する3人の男性弁護士もいずれも広告に登場している男性とは違う人物でした(うち1人は少し似てはいましたが)。広告に登場していた人物は、金色のバッジを付けてはいましたが、少なくともその事務所に所属する弁護士ではありませんでした。おそらくはモデルさんだと思われます。
私たち弁護士の仕事は、依頼者様のプライバシーをお預かりしたうえで、それを法的に組み立てて請求、交渉を行う仕事ともいえます。特に不貞慰謝料の請求の際には、夫婦間や不貞行為にまつわる性行為の状況などの事情までお伺いしなければなりません。そのような事情をお話しいただくために、依頼者から見てその弁護士が、そういった話をしてもいいと判断していただくための信頼関係が必要になります。
多くの弁護士がWebサイトで写真を出しているのは、そのような信頼に足りる人物であるということや、あるいはその写真を見た人が相談したいという印象を受けてもらうことが目的の一つであり、弊所のWebサイトでも弁護士の写真を掲載しています。
特に依頼者が女性の不貞慰謝料のご相談の場合、話の内容からして、男性弁護士には話にくい、女性弁護士に相談したい、というニーズがあると思います。そんな女性がこの事務所の広告を見て、女性弁護士が在籍すると思い込んで相談を申し込んだところ、男性弁護士しかいなかった、ということになれば、これはある意味広告で女性弁護士が在籍するような演出をして、相談者を欺いたということになります。
このような広告の出稿は、私は極めて不誠実なものであると思います。
弁護士は必ず弁護士会に登録しなければなりません。事務所名や弁護士名で検索すると、その弁護士がどの法律事務所に所属しているか、とか、その法律事務所にどの弁護士が所属しているか、等の情報は、比較的容易に手に入れることができます。(ただし、写真までは、特に女性の場合はヒットしないことが多いです)
法律事務所の広告を見たら、まず事務所や弁護士について、弁護士会などの信頼できる情報源から情報を確認してください。これは、弁護士も日常的に行っている作業です。
そのうえで、広告の内容と齟齬があれば、その広告は疑ってみてよいと思います。
~~かくいう私も、Webサイトのプロフィール写真は、日頃は絶対にしないメイクなどして、少しキレイめに写していただいております。
もちろん、少しキレイめとはいえ同じ人物ですので、その点はご容赦いただきたく存じます(笑
弁護士 山田
最新の記事
バックナンバー
- 2025年6月 (1)
- 2025年5月 (1)
- 2025年4月 (1)
- 2025年3月 (2)
- 2025年2月 (1)
- 2025年1月 (3)
- 2024年12月 (1)
- 2024年11月 (2)
- 2024年10月 (1)
- 2024年9月 (1)
- 2024年8月 (1)
- 2024年7月 (1)
- 2024年6月 (2)
- 2024年5月 (2)
- 2024年4月 (2)
- 2024年3月 (3)
- 2024年1月 (1)
- 2023年12月 (1)
- 2023年11月 (1)
- 2023年8月 (1)
- 2023年7月 (1)
- 2023年1月 (1)
- 2022年12月 (1)
- 2022年7月 (1)
- 2022年3月 (1)
- 2021年12月 (2)
- 2021年8月 (1)
- 2021年4月 (2)
- 2021年3月 (2)
- 2020年12月 (4)
- 2020年10月 (2)
Knowledge基礎知識
-
労働審判を申し立てら...
労働審判とは、労働者と事業者との間に生じた民事紛争について、裁判官及び労働関係に関する専門的な知識経験を有する者で構成する審判委員会が、事件を審理したうえで、調停を成立させるか、解決のため必要な審判を行うという手続です。 […]
-
企業コンプライアンス...
「コンプライアンスとは、具体的にどういった業務をさす言葉なのだろうか。」「現在コンプライアンス徹底のために社内研修を実施しているが、より効果的な方法はなにかあるだろうか。」企業コンプライアンスについて、こうしたお悩みをお […]
-
従業員によるハラスメ...
職場におけるいじめや嫌がらせをハラスメントといいます。ハラスメントには、性的言動によるセクシュアル・ハラスメント(セクハラ)、妊娠・出産に関わるマタニティ・ハラスメント(マタハラ)、職務上の地位・権限を濫用して行うパワー […]
-
金銭の借用書や消費貸...
金銭を貸す際に借用書や消費貸借契約書を作成してもらったとしても、さまざまな理由で債権の回収(返還の請求)ができなくなる場合があります。この記事では金銭の借用書があっても返還の請求ができなくなってしまうケースについて解説し […]
-
従業員の労働条件を変...
勤務時間や賃金を変更する、契約社員を正社員へと変更する等、従業員や会社の状況の変化に応じて従業員の労働条件を変更する必要が生じた場合には、従業員の雇用契約を変更する手続きを踏む必要があります。以下では、従業員の労働条件変 […]
-
顧問弁護士がいるメリ...
「弁護士との顧問契約は、どこの法律事務所であっても同一のものなのだろうか。」「会社の顧問弁護士に対して、個人的な相談を行うことは可能なのだろうか。」顧問弁護士について、こうしたお悩みをお持ちの方は数多くいらっしゃいます。 […]
Keywordよく検索されるキーワード
-
- 相続 弁護士 相談 西宮市
- 顧問弁護士 弁護士 相談 大阪市
- 労働問題 弁護士 相談 大阪市
- 顧問弁護士 弁護士 相談 芦屋市
- 交通事故 弁護士 相談 西宮市
- リーガルチェック 弁護士 相談 大阪市
- 企業法務 弁護士 相談 西宮市
- リーガルチェック 弁護士 相談 神戸市
- 企業法務 弁護士 相談 神戸市
- 交通事故 弁護士 相談 神戸市
- 債権回収 弁護士 相談 神戸市
- 不動産トラブル 弁護士 相談 西宮市
- 離婚 弁護士 相談 芦屋市
- 顧問弁護士 弁護士 相談 尼崎市
- リーガルチェック 弁護士 相談 西宮市
- 顧問弁護士 弁護士 相談 西宮市
- 顧問弁護士 弁護士 相談 神戸市
- 企業法務 弁護士 相談 大阪市
- 相続 弁護士 相談 神戸市
- 労働問題 弁護士 相談 神戸市
Lawyer弁護士紹介

弁護士 |
山田 和哉(やまだ かずや) |
---|---|
所属 |
大阪弁護士会 大阪弁護士会遺言相続センター運営委員会副委員長 |
略歴 |
甲陽学院高等学校 卒業 京都大学法学部 卒業 神戸大学法科大学院 修了 |
資格 |
2級ファイナンシャル・プランニング技能士 日商簿記3級 |

弁護士 |
式森 達郎(しきもり たつろう) |
---|---|
所属 |
大阪弁護士会 |
略歴 |
関西学院大学高等部 卒業 関西学院大学法学部 卒業 大阪大学高等司法研究科 修了 総務省 行政管理局 公共サービス改革推進室 任期満了 |
行政書士 |
柏井 千尋(かしい ちひろ) |
---|---|
所属 |
大阪府行政書士会 北支部 |
取扱業務 | 自動車登録、各種許認可等申請 |
※行政書士柏井千尋は、「行政書士事務所プリウス」として、法律事務所プリウスとは独立して行政書士業務を行っております。
Office事務所概要
事務所名 | 法律事務所プリウス |
---|---|
所在地 | 〒530-0047 大阪市北区西天満5丁目1-9 大和地所南森町ビル4階 |
TEL | 06-6360-9824 |
FAX | 06-6360-9823 |
対応時間 | 9:00~18:00 ※時間外対応可能(要予約) |
定休日 | 土・日・祝 ※休日対応可能(要予約) |